明日のために書く「明日記」を書くというのはどうでしょうか。
この「明日記」を書くことは毎日のタスクが効率よく達成されるだけでない驚くべきメリットもあります。
本来日記は今日あったことを書くもので、過去を記すものです。
そういったノートに明日を記すと何が起こるのでしょうか。
それでは明日記の詳細について見ていこう。
仕事ができる効率の良い人は何を知っているのか
仕事の優先順位を知っている
仕事の効率が良い人は一つ一つのタスクについての「重要性」と「緊急性」を位置づけるのが得意です。
以下の表を見てみましょう。
この表は自身がこなすべき仕事の「緊急度」と「重要度」を示した表です。
重要性の高い仕事がすなわち緊急な仕事と言うわけではありません。
その例として「英語学習」を考えてみましょう。
ただし受験生や宿題のためではなく、生涯の学習としての英語の場合です。
この場合の英語学習というのはどこかに期限があるわけではありません。
しかしながら英語を勉強すると言う事は非常に重要なことです。
こうした緊急性は低いが、重要性が高い「B」に当てはまるような内容というのは自身の目標設定などにはちょうどいい内容になります。
見ていただいた通り、緊急性と重要性が必ずしも一致するわけではありません。
こういった緊急性と重要性をきちんと分けることができることこそ仕事の効率化につながります。
基本的に仕事は緊急性の高いものを優先的に行いましょう。上の表ならば「A」「C」といったタスクです。
そしてそれが終わった後に緊急度が低いが重要度の高い「B」のタスクをこなしていきます。
時間の使い方を知っている
一日が終わって無駄な時間が多かったと振り返ることはありませんか?
1日の終わりに達成感を感じられる時と言うのはどんなときでしょうか。
それは自分がやらなければいけない仕事をその日のうちにこなすことができたと感じる時ではないでしょうか。
そのような日は、1日で終わらせる仕事にかける時間配分が上手だったと言うことです。
時間に追われるのではなく時間をうまく利用できていると言えるでしょう。
自分の得意を知っている
自分の得意なことをしている時は時間を忘れるほどに集中できます。
仕事の中に自分の得意な分野をうまく練り込むことができるかどうです。
こういったことも仕事を効率的に進めていく上では大切なこと。
私の場合は整理整頓が得意です。
自分のよく使用する道具が手の届く範囲にあること、パソコン上のファイルは検索しやすく必要なものを探す時間が短縮できることなどです。
自分の持ち合わせる得意をいかに仕事に練り込んでいくかを考えてみましょう。
「明日記」のサイクルを理解する
さて仕事を効率的に行える人の特徴を上で確認しました。
では具体的にどのようにサイクルを進めていくのかを紹介します。
メモ帳を用意する
このメモ帳は手書きのもの、スマホを利用したものなど好きなものを選びましょう。
やはり人間はどうしても忘れる生き物なので、忘れないようにメモしましょう。
重要なことは先ほど仕事の優先順位で説明したような表を参考にして、ノートに二つの軸を十字型に書いておくことです。
1日1ページといったような使い方で、各ページにはその十字を入れておきます。
緊急度と重要度に分けて整理する
ここが明日記を書き、効率を上げようとする中で最も重要になります。
先ほど十字を切ったノートには4つの枠ができたはずです。(以下の表参照)
X月X日(明日) | 緊急度低い | 緊急度高い |
重要度高い | B 緊急度…低い 重要度…高い 例:一か月でできるように なりたいこと | A 緊急度…高い 重要度…高い 例:明後日締切のレポート |
重要度低い | D 緊急度…低い 重要度…低い 例:余裕があるときに やろうと思っていたこと | C 緊急度…高い 重要度…低い 例:明後日の会議資料の チェック |
明日やるべき仕事や思いついたことなどをそのノートに書いていきます。
書く時のルールを説明していきます。
- 今日できることをノートには書かない
- 期限の近い緊急度高めの仕事を、さらに重要度で優先順位をつける
- 緊急度、重要度が共に高めのタスクは2つまでにして、それ以外は重要度低めの欄に書く
- 期限がない、もしくは期限の長い緊急度の低いタスクについても重要度で分類する。
このように分けていくと緊急度高めのタスクは「A」→「C」の順で実行することになります。
さらにこの表を埋めることの利点は自身の長期目標の管理もしやすい点にあります。
重要度が高いが緊急度の低いタスクは自然と「B」は自身のモチベーションを上げるための目標になります。
視覚的に自身のタスク管理ができるということは効率を上げるうえで非常に大切なことです。
就寝前に評価する
この表は明日やることだけを書くメモ帳だけではもったいないのです。
今日一日が終わり、何ができて何ができなかったのかを少し書き留めてみましょう。
これは本来の日記に近い要素がありますが、すべては明日のためです。
できた内容については自分の達成感としてチェックを入れておきましょう。
できなかった内容についてはなぜできなかったのか理由を一言書きます。
そうすることで、自身がタスクをこなすうえで効率を欠く共通点などが見えてくるはずです。
このように就寝前にタスクの進行度を評価し、明日のやるべき内容を再び考えます。
今日できなかったタスクを明日に引き継ぐ、目標としていることは毎日書く。
これが一連の流れになります。
【注意】「明日記」に縛られすぎない
初めてこの「明日記」を実行しようとして、完璧主義に陥ることは避けたいところです。
こういった作業は継続することに意味があります。
一気に集中しすぎて3日で終わってしまっては何も成果が得られません。
細くでもいいので長く続けられるようにしましょう。
まとめ
この明日記を書くということにはいくつものメリットがあります。
一つ目はもちろん仕事の効率を上げるためのタスク順が視覚的に捉えやすいことです。
二つ目は「B」の欄に書く緊急度は低いが重要度は高いことです。
この欄に埋める内容は自然と自分の目標や意識していることが書かれてきます。
これはまさに自分のモチベーションにつながります。
前日のページを見てまた次のページに書き込む。
自分の手でしっかりと書いていくことで意識がさらに向上します。
タスクの効率向上と自身のモチベーション維持のために「今日から」「明日記」を書いてみてはいかがですか。